【医師監修】男性のアンダーヘアの処理方法は?メリットや手順を紹介
男女問わずアンダーヘアのケアが一般的に行われている海外に対し、日本では長く「アンダーヘアを含む体毛の処理は女性が行うもの」とされてきました。しかし近年、男性でも日常的に体毛のケアをする人が増え、アンダーヘアの処理についても関心が高まっているようです。
この記事では、男性がアンダーヘアを処理するメリット・デメリットのほか、カミソリを使った具体的な処理の手順について紹介します。
男性がアンダーヘアを処理するメリット
男性がアンダーヘアを処理すると、衛生面や見た目などのメリットがあります。各メリットについて詳しく見ていきましょう。
ムレを防ぐことができる
男性がアンダーヘアを処理すると、デリケートゾーンの通気性が良くなり、ムレを防ぐことができるのがメリットです。
アンダーヘアは、季節を問わず下着と密着しているため、量が多い、または長いと通気性が悪くなり、ムレの原因となります。ムレた状態が続くと雑菌が繁殖しやすくなり、かぶれなどの不快な症状を引き起こしたり、嫌なにおいの原因になったりします。そのため、アンダーヘアは適切に処理をして、通気性を保つことが大切です。
日常生活の質が向上する
男性がアンダーヘアを処理するメリットとして、日常生活における小さないら立ちや不快感が解消され、生活の質が向上することが挙げられます。
例えば、アンダーヘアがズボンのファスナーに絡んだり、抜け毛がお風呂場に落ちたりする些細な出来事も、積み重なるとストレスになります。また、入浴時に体を洗うのが楽になることもあるでしょう。アンダーヘアを処理すれば、こうしたトラブルが減り、日々を快適に過ごすことができます。
見た目がすっきりし、爽やかな印象になる
見た目がすっきりして爽やかな印象に近づくことも、男性がアンダーヘアを処理するメリットのひとつです。
アンダーヘアを処理することで見た目がすっきりして、パートナーに対しても爽やかな印象を与えられます。
水着や下着からアンダーヘアが出にくい
男性がアンダーヘアを処理すると、水着や下着の隙間からアンダーヘアがはみ出す心配がなくなり、プールや海などで、過度に人目を気にせずに済むこともメリットです。
アンダーヘアのすべてを処理しなくても、量を減らしたり、長さや形を整えたりすることで、アンダーヘアを意識せずにレジャーやおしゃれを楽しむことができます。
男性がアンダーヘアを処理するデメリット
男性がアンダーヘアを処理する場合、メリットだけでなくデメリットもあります。具体的にどのようなデメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
肌トラブルが起こる可能性がある
デリケートゾーンは皮膚が薄く敏感なので、アンダーヘアの処理方法によっては肌トラブルが起こる可能性があります。
アンダーヘアをカミソリで無闇に剃ることでバリア機能(角質層)が低下すると、肌荒れや乾燥を引き起こすことがあります。そのため、アンダーヘアの処理は、原則としてカミソリを使って正しい方法で剃り、処理後に保湿を十分に行うことが大切です。
かゆみや痛みを感じることがある
カミソリやシェーバー、ハサミなどでアンダーヘアを処理すると、毛の断面が鋭角になります。毛が長ければ肌にふれても曲がりやすくチクチクしませんが、処理をしたすぐ後は毛が短く曲がりにくいため、毛の断面の尖った部分が肌にふれるたびにチクチクし、痛みやかゆみを伴うことがあります。
慣れるまで違和感がある
アンダーヘアを処理したことがない人が初めて処理をすると、しばらくは「あるはずのものがない」といった違和感が続く可能性があります。
デリケートゾーンを覆っていた毛がなくなって通気性が良くなる分、落ち着かない感覚になることも多いかもしれません。
間違った処理で色素沈着や埋没毛が起こる可能性がある
色素沈着や埋没毛が起こる可能性があることも、男性がアンダーヘアを処理するデメリットです。アンダーヘアを刃こぼれしているカミソリで剃ったり毛抜きで無理に取り除こうとしたりすると、肌に強い刺激が加わります。その結果、メラニン色素が過剰に生成されて色素沈着が生じ、デリケートゾーンの肌が黒ずむことがあります。
また、肌を守ろうとする働きによってターンオーバーが遅れて角質がはがれにくくなり、毛穴がふさがって埋没毛ができることもあるため注意が必要です。なお、アンダーヘアは次に紹介する正しい手順と方法で処理すれば問題はないため、ぜひ参考にしてください。
男性のアンダーヘア処理の5つのステップ
男性がカミソリでアンダーヘアを処理する際は、正しい手順を守ることが大切です。ここでは、適切にアンダーヘアを処理するための5つのステップをご紹介します。
STEP1:処理する範囲を決める
アンダーヘアといってもその範囲は広く、大まかには両足の付け根部分の「Vライン」、陰囊(いんのう)から肛門までの「Iライン」、肛門周りの「Oライン」に分けられます。これらのどこを処理するのかを決めますが、まずはVラインから処理するといいでしょう。そして、処理すると決めた範囲のアンダーヘアをすべて剃ってつるつるにするのか、少しボリュームを落とすのかを決めて処理に移ります。
なお、初めてアンダーヘアを処理する場合は、量を減らし、形を整えるところから始めるのもおすすめです。
STEP2:肌を温める
次に、処理する範囲の肌を温めて、シェービング剤を塗ります。肌への負担を防ぐためには、力を入れずにアンダーヘアを剃れる状態を作ることが大切です。毛は水分を含むとやわらかくなるため、肌が温まって毛穴が開いているお風呂上がりに処理するか、蒸しタオルなどをあててから処理することをおすすめします。
また、カミソリで剃る前には、シェービング剤を適量塗ることで刃が滑りやすくなり、肌への負担を抑えられます。
STEP3:長い毛をカットし、シェービング剤を塗る
続いて、長めのアンダーヘアを、ハサミやトリマーでカットしましょう。
最初からすべてのアンダーヘアをカミソリで剃ろうとすると、毛が刃に絡んだり、肌に負担を与えたりします。そのため、長いアンダーヘアは、あらかじめハサミやトリマーで短くしておくことが大切です。
また、アンダーヘアをカットした後、カミソリで剃る前には、シェービング剤を適量塗ることで刃が滑りやすくなり、肌への負担を抑えられます。
STEP4:毛の流れに沿って、ゆっくり優しく剃る
長いアンダーヘアをカットし、シェービング剤を塗った後は、毛の流れに沿ってカミソリを動かし、ゆっくり優しく剃っていきます。剃り残しがある場合は改めてシェービング剤を塗ってから、毛の流れに逆らって下から上に剃ります。
なお、アンダーヘアの処理は、デリケートな部分を傷付けないよう、時間があるときにゆっくり丁寧に行うのがおすすめです。
STEP5:処理後はしっかり保湿する
アンダーヘアの処理を終えたら、しっかりと肌を保湿します。アンダーヘアを含め、体毛を剃った後は、古い角質が除去された状態のため、なるべく早く保湿をして、肌に水分をとどめることが大切です。
最後に、肌に残ったシェービング剤をぬるま湯や水で洗い流し、拭きとった後に乳液や保湿クリームで保湿します。
男性のアンダーヘアの処理は正しい手順で行おう
男性がアンダーヘアを処理することは、珍しいことではありません。正しい手順で処理をして、ムレや不快感のない快適な毎日を手に入れましょう。
切れ味の良いカミソリや肌をケアするシェービング剤など、必要なアイテムをそろえて、自宅でアンダーヘアの処理に挑戦してみてください。
教えてくれたのはこの先生!
上嶋祐太先生 新宿駅前うわじま皮膚科 院長。浜松医科大学卒。日本皮膚科学会専門医・指導医、認定産業医。東京大学医学部附属病院、東京警察病院、東京逓信病院の皮膚科にて研鑽を積み、形成外科のキャリアも併せ持つ。赤ら顔・血管腫治療のブイビームレーザーや、ホクロ除去、粉瘤くり抜き法手術で数万例に及ぶ豊富な経験を持つ。保険診療、美容医療、スキンケアから個々に合った最適なカスタマイズ治療を得意とする。 |
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