毛を剃ると濃くなるって本当?正しいお手入れ方法を紹介
毛を繰り返し剃ると濃くなると聞いて、お手入れをするか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。しかし、毛を剃っても濃くなるわけではありません。
ただし、お手入れの方法が間違っていると、濃く見えることがあるため注意が必要です。
この記事では、毛を剃ることで濃く見えるのを防ぐ、正しいお手入れ方法をご紹介します。
毛を剃ると濃く見える理由とは?
正しい方法で毛を剃っている場合、毛を剃ることによって毛が物理的に太くなったり、濃く見えたりすることは基本的にはありません。毛を剃ると濃く見える理由は、剃ることで毛の太い部分の断面が目立つようになるためです。
通常の毛は、根元が一番太く、先端に向かって徐々に細くなっています。カミソリで毛を剃ったとき、毛先に近い細い部分だけが取り除かれて根元が残ると、肌の表面から見える部分がこれまでより濃く見える可能性があるのです。毛が伸びてくるまでは太い断面が目立った状態が続くため、毛を剃ってからしばらくは毛が濃くなったと感じるかもしれません。
一方で、毛根や周囲の皮膚に負担を与えるような誤った方法で繰り返し毛を剃ると、医療脱毛における「硬毛化」と同じような現象として、毛が太くなる可能性があります。
毛穴の黒ずみでも毛が濃く見える
毛穴の黒ずみも、毛が濃く見える理由のひとつです。毛抜きで毛を抜くと、毛穴周辺の角質が傷付き、毛穴が開いてしまいます。これを続けていると、開いた毛穴に雑菌が入って炎症を引き起こす肌トラブルが発生し、色素沈着によって毛穴が黒ずんで見えやすくなることがあります。
広がった毛穴の黒ずみが毛のように見えることで、毛をお手入れする前よりも濃くなったと感じる場合があるでしょう。
毛が濃く見えるのを防ぐお手入れ・剃り方のポイント
毛が濃く見えるのを防ぐには、毛穴が広がらないようにするお手入れや、毛の断面を目立たせない剃り方をすることが大切です。ここからは、具体的にお手入れと剃り方のポイントをご紹介します。
入浴して毛をやわらかくする
肌と毛穴に負担をかけないためには、力を入れずに毛を剃れる状態を作る必要があります。毛は水分を含むとやわらかくなり、余計な力を使わずに剃ることが可能です。温まることで肌の弾力も増し、剃るときに肌を引っ張りやすくなり、剃り残しが減ります。
なお、髭を剃る場合は、蒸しタオルで髭をやわらかくするほか、難しい場合はぬるま湯で髭に水分を含ませるか、髭が濡れてやわらかくなっているお風呂上がりがおすすめです。
シェービング剤を使用する
シェービング剤は、肌と毛をやわらかくする効果があるため、肌の角質や毛穴への負担を軽減してシェービングできるほか、カミソリの刃を滑りやすくします。
髭を剃る際には、1本1本の髭がシェービング剤で包まれるよう、顔全体に塗り広げます。また、ボディの毛を剃る際は、シェービング剤を適量手に取り、毛が生えている部分にまんべんなく塗り広げましょう。
毛の流れに沿って剃る
闇雲にカミソリを動かすと、毛流れに逆らって引っ掛かり、肌を傷付ける原因になります。髭を剃る場合は、カミソリを水またはぬるま湯で濡らし、毛の流れを確認してから、上から下に向かってゆっくり丁寧に刃を滑らせることが大切です。
細かい部分は、ヘッド部分を倒すとコンパクトになり、細かい部分もシェービングしやすくなる可動式のタイプのカミソリを使用すると、楽に剃ることができます。どうしても髭が残っている所は、下から上に剃る逆剃りを行います。なお、ボディの毛を剃る場合は、最初から毛の流れに逆らって、下から上に剃るようにしてください。
保湿をしっかり行う
毛を剃り終わった後の肌は、古い角質がはがれてバリア機能(角質層)が低下し、敏感になっています。そのため、水分が奪われやすく乾燥しやすいので、必ず保湿をしてください。
肌に残ったシェービング剤をぬるま湯や水できれいに洗い流し、拭き取ってから化粧水や乳液、クリームなどで丁寧にスキンケアを行います。
こまめに毛を剃る
毛が伸びる前にこまめに剃って短い状態を保つと、見える毛の量は少なくなります。そのため、毛が濃いという印象を与えずに済むでしょう。
なお、こまめに毛を剃る場合は、剃る前後のスキンケアにさらに気を配り、刃こぼれやさびなどがなく、切れ味の良いカミソリを使って優しくお手入れしてください。
除毛クリームを使う
元々毛がしっかりしていて、毛先が濃く見えやすい場合には、毛の処理後に毛先が目立たないよう、除毛クリームを使う方法もおすすめです。
除毛クリームは、ケラチンの特定の結合を切断することで毛を軟化させ、物理的にヘラなどで取り除くことで毛を除去するため、使用後に毛の断面が目立ちにくくなります。
毛が濃く見えない、きれいな肌を維持しよう
「毛を剃ると濃くなる」という説は不正確です。正しい方法でこまめにお手入れをすれば、毛や毛穴が目立たないきれいな肌を維持できます。
肌への負担を軽減するシェービング剤や、刃こぼれやさびがなく切れ味の良いカミソリなどを用意して、丁寧にお手入れをしてください。
教えてくれたのはこの先生!
上嶋祐太先生 新宿駅前うわじま皮膚科 院長。浜松医科大学卒。日本皮膚科学会専門医・指導医、認定産業医。東京大学医学部附属病院、東京警察病院、東京逓信病院の皮膚科にて研鑽を積み、形成外科のキャリアも併せ持つ。赤ら顔・血管腫治療のブイビームレーザーや、ホクロ除去、粉瘤くり抜き法手術で数万例に及ぶ豊富な経験を持つ。保険診療、美容医療、スキンケアから個々に合った最適なカスタマイズ治療を得意とする。 |
この記事を読んだ方に
おすすめの商品はこちら