髭剃りで血が出る原因は?防ぐ方法と出血時の対応について解説

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髭剃りで血が出る原因は?防ぐ方法と出血時の対応について解説

髭剃り中に「血が出てしまった」という経験をしたことはありませんか?多くの男性が毎日の身だしなみの一環として行っている髭剃りですが、剃り方やカミソリの状態によっては、出血などの肌トラブルを引き起こすこともあります。

この記事では、髭剃りで血が出る原因や血が出るのを防ぐ方法、万が一血が出た場合の対処方法について解説します。

 

髭剃りで血が出る主な原因

髭剃りで血が出るのは、多くの場合、肌に過剰な負担がかかっていることが原因です。まずは、髭剃りによる出血を引き起こす主な原因について、詳しく見ていきましょう。


カミソリの使い方

髭剃りで出血する原因のひとつが、カミソリの使い方です。シェービング剤を使わずに剃ると、カミソリの刃と肌の摩擦が大きくなり、カミソリ負けや出血のリスクが高まるため注意しなければなりません。また、カミソリの刃を強く押しつけると、肌の表面が傷付いて出血してしまうことがあります。

さらに、毛の流れに逆らう「逆剃り」を最初から行うと、髭がカミソリの刃に引っ掛かりやすくなり、肌に負担を与えることがあります。どうしても逆剃りをしたい場合は、毛の流れに沿う順剃りから始め、仕上げとして逆剃りを行うのがおすすめです。


カミソリの状態

使用するカミソリの状態が悪いと、肌への負担につながります。切れ味の悪くなったカミソリで無理に剃ると、同じ部分を何度も剃ってしまい、摩擦で肌が傷付いて出血につながることがあります。

また、カミソリの刃に汚れやサビ・刃こぼれがあると、肌に細かい傷をつけたり、細菌が入りやすくなったりするため、感染のリスクが高まることもあるので注意してください。

さらに、髭の量や質に合わないカミソリを使用すると、余計な圧力が肌にかかりやすくなります。例えば、髭が産毛程度しか生えていないのに深剃り重視の製品を使ったり、髭が濃いのに薄い毛を剃るのに適した製品を使ったりしている場合は、髭の状態に合った製品への買い替えが必要です。

 

髭剃りで血が出るのを防ぐには?

髭剃りでの出血は、日頃からの正しいケアが予防につながります。肌にやさしい剃り方やカミソリの適切な管理、スキンケアの見直しなど、ちょっとした意識で出血するリスクを減らすことが可能です。ここでは、髭剃りで血が出るのを防ぐための具体的な方法について解説します。


シェービング剤で刃と肌の摩擦を減らす

シェービング剤を使うと、カミソリの刃と肌のあいだにクッションが生まれて、摩擦による刺激が減るため、血が出るのを防ぐのに役立ちます。髭を剃る前には、必ずシェービング剤を肌にまんべんなく塗りましょう。

また、髭や肌が乾燥していると摩擦が強くなり、出血しやすくなります。ぬるま湯で顔を洗ったり、蒸しタオルをあてたりして髭と肌をやわらかくしてから剃ると、カミソリの刃の滑りが良くなり、肌への負担を減らすことが可能です。


余計な力を入れずに髭を剃る

余計な力を入れずに髭を剃ることも、血が出るのを防ぐ方法のひとつです。髭を剃るときに力を入れると、刃が肌に深く食い込んでしまうため、出血のリスクが高まります。カミソリは軽く持ち、滑らせるようにやさしく動かすのがポイントです。

余計な力を入れないようにするためには、適度な重みのあるカミソリを選ぶことをおすすめします。カミソリの刃を押し付けなくても自然に肌にフィットし、スムーズな剃り心地が得られるでしょう。


カミソリを清潔に保つ

髭剃りでの出血を防ぐ方法として、カミソリを清潔に保つことも挙げられます。使用後のカミソリに汚れが残っていたり、刃にサビや刃こぼれがあったりすると、肌を傷付けて出血の原因になるため注意しなければなりません。使用後は、カミソリを水またはぬるま湯でしっかり洗い、付着した髭やシェービング剤をきれいに落とす必要があります。

カミソリを洗浄した後は水気を軽く切り、タオルでこすらず、風通しの良い場所で自然乾燥させるのが基本です。保管場所も、湿気が少ない風通しの良い場所を選ぶとサビを防げます。

また、毎日髭を剃る方は2週間に1回程度を目安に、定期的に刃を交換することをおすすめします。


肌を休ませる

肌に炎症やニキビがあるときは、無理に髭剃りをせず、肌を休ませることが大切です。肌トラブルがある状態で剃ると、症状が悪化したり、出血や色素沈着を招いたりすることもあります。

肌トラブルがあるときは無理に髭を剃らず、マスクや髭用のコンシーラーなどで髭をカバーするなど、肌への負担を減らす工夫も効果的です。

 

髭剃りで血が出た場合の対処方法

万が一、髭剃り中に血が出てしまっても、適切なケアを行えば傷の悪化を防ぎ、肌の回復を助けることができます。

まず、血が出ている部分には、清潔なガーゼやティッシュ、タオルを軽く押しあてて圧迫し、血を止めます。痛みが出るほど強く押しすぎるとかえって刺激になるため、適度な強さで押さえるのがポイントです。

血が止まったら、冷たいタオルや保冷剤で肌を冷やして、炎症を落ち着かせます。保冷剤を使う場合は、直接肌にあてず、清潔なタオルなどで包んでから使用してください。直接冷やすと、低温やけどや凍傷の原因になる可能性があります。なかなか血が止まらない場合や傷が深くて不安なときは、皮膚科を受診して相談しましょう。

最後に、乾燥によって傷の治りが遅くなるのを防ぐため、保湿力の高いクリームなどでしっかりと保湿しましょう。血が出た後の肌はとても敏感になっているため、刺激の少ないスキンケアアイテムを選ぶことをおすすめします。なお、普段の髭剃り後においても、カミソリ負けを防ぐ抗炎症成分配合の美容液や肌に潤いを与える化粧水、保湿力に優れた乳液・クリームで適切に肌ケアすることが大切です。

   

髭剃りで血を出さないための習慣をつけよう

髭剃りで血が出る主な原因は、肌にかかる負担が大きすぎることです。カミソリの使い方や肌の状態、カミソリの管理などを意識すると、髭剃りで血が出るリスクを減らすことにつながります。

シェービング剤で摩擦を減らす、やさしい力加減で剃る、カミソリを清潔に保つなど、基本的なポイントを守ることは血が出るのを防ぐ上で大切なポイントです。また、肌に炎症やトラブルがあるときは無理に剃らず、肌を休ませる判断も必要になります。

もし、髭剃りで血が出ても、落ち着いて止血と保湿をすれば、肌への負担を抑えることが可能です。毎日の髭剃りを快適にするためにも、肌をいたわるシェービング習慣を意識してみましょう。

教えてくれたのはこの先生!

 

上嶋祐太先生

 

新宿駅前うわじま皮膚科 院長。浜松医科大学卒。日本皮膚科学会専門医・指導医、認定産業医。東京大学医学部附属病院、東京警察病院、東京逓信病院の皮膚科にて研鑽を積み、形成外科のキャリアも併せ持つ。赤ら顔・血管腫治療のブイビームレーザーや、ホクロ除去、粉瘤くり抜き法手術で数万例に及ぶ豊富な経験を持つ。保険診療、美容医療、スキンケアから個々に合った最適なカスタマイズ治療を得意とする。