シェービングジェルの正しい使い方とは?種類ごとの違いも解説

「シェービングジェル」は、快適な髭剃りをサポートする大切なアイテムです。ところが、シックの調査によると髭剃り時にシェービング剤を使用している人は、約50%しかいません。
この記事では、シェービングジェルを使う理由や、ほかのシェービング剤との違い、シェービングジェルの正しい使用手順と髭剃りのコツを詳しく解説します。
シェービングジェルを使う3つの理由
シェービングジェルは、髭剃りをサポートするシェービング剤のひとつです。個々の商品によって特徴は異なりますが、ここでは「なぜシェービングジェルを使うのか」という代表的な3つの理由について解説します。髭をやわらかくする
シェービングジェルを使用する目的のひとつが、髭をやわらかくすることです。ミドルエイジの乾いた状態の髭は、同径の銅線と同じくらい硬いといわれます。
シェービングジェルにたっぷり含まれた水分が髭をやわらかくすることで、髭が剃りやすくなります。
カミソリの滑りを良くして肌を守る
シェービングジェルを使用する目的として、カミソリの滑りを良くして肌を守ることも挙げられるでしょう。
シェービングジェルに配合されている水溶性高分子などの成分が、カミソリをスムーズに滑らせて、肌への負担を軽減しつつ深剃りを行います。
髭剃り時、乳液や洗顔剤で代用している方もいますが、刃滑り成分が配合されているのはシェービング剤ならではの特徴です。
髭剃り中の肌をケアする(スキンケア効果)
髭剃り中の肌をケアすることも、シェービングジェルの使用目的のひとつです。髭剃り中は、髭とともに肌表面の古い角質層も除去されるため、肌が乾燥しやすい状態になります。
シェービングジェルには保湿成分や整肌成分が配合されており、髭剃り中の肌の潤いをキープしてくれます。
シェービングジェルとその他のシェービング剤の特徴
シェービング剤にはさまざまな剤型があり、それぞれに特徴があります。肌質や髭の濃さ、使用シーンに応じて最適なシェービング剤を選ぶことで、髭剃りはもっと快適になるでしょう。ここでは、シェービングジェルとその他の剤型の違いについて解説します。
シェービングジェルの特徴
シェービングジェルは、滑らかに広がって髭に密着する、透明でジェル状のシェービング剤です。水分量が多く、髭をやわらかくする効果が高いのが特徴。また、透明性があり、髭の剃り残しがないかチェックしながらシェービングできます。
チューブや容器が透明なタイプなら、残量がひと目でわかって便利。初めて髭剃りをする方や、剃り残しが気になる方のほか、髭をデザインしたい方におすすめです。
シェービングフォームの特徴
シェービングフォームは、泡状のシェービング剤です。濃密な泡が髭を包み込み、クッションのように肌を保護しながらやさしくシェービングできます。
ワンプッシュで手軽に使えるものが多く、髭剃り後にさっぱりと洗い流しやすいので、忙しい朝のシェービングにもおすすめ。メントール配合ですっきりとした使用感のものもあります。
肌全体をやさしく包み込んで剃りたい方におすすめです。
ジェルフォームの特徴
ジェルフォームは、手に取ったときはジェル状で髭に密着し、擦りこむことで泡状に変化するタイプのシェービング剤です。
ジェルと同様に髭にしっかり密着しながら、フォームのように洗い流しやすいという、ジェルとフォームの両方の良さを兼ね備えています。また、保湿クリームの機能も備えた、2in1タイプもあります。
クリームタイプの特徴
クリームタイプは、肌の潤いを保ちながら髭剃りができるクリーム状のシェービング剤です。
保湿力の高さと、カミソリをスムーズに滑らせることができるのが特徴。髭剃り後の肌のつっぱりや乾燥が気になる方におすすめです。
シェービングジェルを使った髭剃りの手順
シェービングジェルを使い、正しい手順でシェービングをすることで、肌へのダメージを抑えながら髭を剃ることができます。ここでは、シェービングジェルを使った髭剃りの手順を解説しましょう。
STEP1:下準備
ぬるま湯や水で顔を洗い、ほこりや汚れ、汗などを落とします。次に、蒸しタオルで髭をやわらかくしましょう。蒸しタオルを使用するのが難しい場合は、ぬるま湯で髭に水分を含ませてください。髭が濡れてやわらかくなっている、お風呂上がりに髭を剃るのもおすすめです。
STEP2:シェービング剤を塗る
1本1本の髭がシェービング剤で包まれるように、シェービング剤を顔全体に塗り広げます。
STEP3:順剃り(毛の流れに沿って剃る)
カミソリを水またはぬるま湯で濡らし、毛の流れに沿って上から下に剃ります。
STEP4:キワ剃り(細かい部分を剃る)
鼻の下やもみあげなど細かい部分を剃ります。カミソリの幅が狭くなるタイプや、刃の後ろに1枚刃が付いているカミソリを活用すると、キワまでシャープにデザインしやすいでしょう。
STEP5:逆剃り(毛の流れに逆らって剃る)
青髭が気になる方やどうしても髭が残っているところは、毛の流れに逆らって下から上に剃ります。
STEP6:保湿
顔に残ったシェービングジェルを洗い流し、顔を拭いてから、美容液、化粧水、乳液、クリームで保湿します。
シェービングジェルを使った髭剃りのコツ
シェービングジェルを使って髭剃りをする際、より快適にシェービングをするための3つのコツをご紹介します。
髭の硬い部位はジェルを塗って時間を置く
顎や口の周りといった硬い髭が生えやすい部位は、シェービングジェルを塗り、1~3分程度時間を置いてから剃るのが効果的です。
ジェルの水分がしっかりと浸透して髭がやわらかくなるため、カミソリに髭が引っ掛かりにくくなり、カミソリ負けの予防にもつながります。
剃り残しがないようにチェックしながら剃る
シェービングジェルの透明性を利用して、剃り残しがないようにチェックしながらシェービングをしましょう。フェイスラインや顎の下といった、見落としやすい部分を丁寧に剃ることで、清潔感のある仕上がりになります。
シェービング中はこまめに刃を水で洗う
シェービングジェルで髭剃りをするときは、こまめにカミソリの刃を洗ってください。
シェービングジェルは粘度があるため、カミソリの刃の間にジェルとともに剃り落した毛くずが詰まります。その状態で使用すると、毛くずが邪魔になって剃り残しが発生してしまうのです。
数ストロークごとにこまめにカミソリを水洗いして、ジェルと毛くずを洗い流しましょう。
シェービングジェルを正しく使って髭剃りをより快適に
シェービングジェルをはじめとするシェービング剤は、肌を保護しながら髭をやわらかくし、快適な剃り心地を実現するアイテムです。また、フォームやジェルフォーム、クリームといった剤型ごとに使い心地や特徴が異なります。
シェービングジェルは、初めて髭剃りをする方や剃り残しが気になる方、髭が硬い方などにおすすめ。シェービングジェルを使うことで、毎日のシェービングがより快適で肌にやさしいものになるでしょう。
教えてくれたのはこの先生!
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上嶋祐太先生 新宿駅前うわじま皮膚科 院長。浜松医科大学卒。日本皮膚科学会専門医・指導医、認定産業医。東京大学医学部附属病院、東京警察病院、東京逓信病院の皮膚科にて研鑽を積み、形成外科のキャリアを併せ持つ。赤ら顔・血管腫治療のブイビームレーザーや、ほくろ除去、粉瘤(ふんりゅう)のくり抜き法など、手術経験は数万例に及び豊富。保険診療、美容医療のほか、スキンケアから個々に合った最適なカスタマイズ治療を得意とする。 |