逆剃りはしないほうがいい?髭剃りの最初は順剃りがおすすめの理由

日々の髭剃りで、深剃りしたくてつい最初から逆剃りしてしまうことはありませんか?逆剃りには、深剃りができるメリットがある一方で、肌荒れやカミソリ負けのリスクもあります。特に、肌が敏感な方や髭剃りによる肌トラブルが起こりやすい方は注意が必要です。
この記事では、最初は順剃りをし、最後に逆剃りを行うほうが良い理由のほか、カミソリを使った正しい髭の剃り方などについて解説します。
逆剃りは順剃りの後に行う
逆剃りは深剃りしやすい半面、肌への負担が大きいため、基本的には最初から行うことは避けるのが望ましいといえます。特に、髭が長いまま最初から逆剃りすると、カミソリの刃に引っ掛かりやすくなり、肌を傷つけるリスクが高まります。
そのため、髭剃りはまず毛の流れに沿って剃る「順剃り」から始めるのが基本です。順剃りで一通り剃った後、青髭や剃り残しが気になる部分に、仕上げとして逆剃りを取り入れるといいでしょう。
このように、逆剃りは使い方次第で、肌トラブルを避けながら快適に髭剃りを行うための手段になります。
順剃りの後に逆剃りを行うほうが良い理由
逆剃りは、髭の生える方向とは反対、つまり毛の流れに逆らってカミソリを動かす方法です。逆剃りには深剃りができるメリットがあるものの、肌やカミソリへの負担を考慮して、順剃りした後に行う必要があります。最初は順剃りをし、最後に逆剃りを行うほうが良い理由について詳しく見ていきましょう。
肌への負担が大きい
順剃りの後に逆剃りを行うほうが良い理由として挙げられるのは、肌への負担が大きいことです。
逆剃りは、毛の流れに逆らって剃ることで髭に対する刃の抵抗が大きくなるため、摩擦や刺激が強くなることに注意しなければなりません。その結果、肌荒れやカミソリ負けといったトラブルが起こりやすくなります。
特に気を付けたいのが、髭が長い状態で逆剃りを行う場合です。髭に対する刃の抵抗がさらに大きくなり、刃が髭に引っ掛かって肌を傷付けてしまう可能性があります。そのため、逆剃りは順剃りで髭を短くした後に行うのが基本です。
カミソリの刃の劣化が速くなる
カミソリの刃の劣化が速くなることも、順剃りの後に逆剃りを行うほうが良い理由のひとつです。
逆剃りをするとカミソリの刃先にも負担がかかり、刃の劣化が速くなることがあります。刃の寿命が短くなると剃り心地が悪くなり、肌トラブルの原因になることもあるでしょう。
カミソリ負けについてはこちら:皮膚科医が教えるカミソリ負けしない方法と対策
カミソリを使った正しい髭の剃り方
髭剃りで肌トラブルを防ぎ、快適な剃り心地を得るためには、カミソリを使って正しい方法で髭を剃ることが大切です。順序や方法を間違えると、肌に余分な負担がかかり、カミソリ負けや肌荒れの原因になることもあるでしょう。ここでは、正しい髭剃りの5つのステップをご紹介します。
STEP1:髭を剃る前に洗顔をする
髭剃り前に洗顔をして肌を清潔に保つことは、とても大切なステップです。汚れたままの肌にカミソリの刃をあてると、刃に付着した雑菌が顔全体に広がり、肌トラブルの原因となるおそれがあります。また、傷ができた場合は、そこから雑菌が入りやすくなることもあります。
まずは、ぬるま湯や水で顔を軽くすすぎ、洗顔料を使って皮脂やほこり、汗などの汚れを丁寧に洗い流しましょう。
STEP2:髭をやわらかくする
髭は思っている以上に硬く、乾いたままだとカミソリの刃に引っ掛かりやすくなります。そこで大切なのが、髭をやわらかくすることです。ぬるま湯で顔を温めたり、蒸しタオルをあてたりすることで、髭に水分が浸透してやわらかくなり、剃りやすくなります。
特におすすめのタイミングが、お風呂上がりです。お風呂上がりは髭がやわらかくなっている状態なので、スムーズに髭剃りが行えます。
STEP3:シェービング剤を塗る
シェービング剤は、肌を保護しながら髭を剃るための大切なアイテムです。髭の生えている部分にまんべんなく、1本1本の髭をやさしく包み込むように塗りましょう。
シェービング剤には、刃の滑りを良くして摩擦を軽減する効果があります。これにより、カミソリの刃と肌の間に保護膜を作り、肌への負担を抑えることが可能です。まれに、シェービング剤で肌荒れを起こすことがありますが、その場合は別の種類のシェービング剤を使って様子を見て、それでも症状が改善しない場合は皮膚科に相談することをおすすめします。
STEP4:順剃り、逆剃りの順でやさしく剃る
髭剃りの際は、カミソリの刃を水またはぬるま湯で軽く濡らし、髭の流れに沿って上から下に剃る順剃りから始めます。力を入れすぎず、カミソリの刃をやさしく滑らせるのがポイントです。
鼻の下やもみあげなど細かい部分は、キワ剃りがしやすいトリマー機能付きのカミソリを使うことをおすすめします。どうしても剃り残しや青髭が気になる部分には、順剃りで剃った後に逆剃りをします。
ただし、最初から逆剃りを行うと髭が長いため刃に引っ掛かりやすく、肌を傷付けるおそれがあるため、あくまで仕上げとして取り入れましょう。
また、カミソリを持つ手に力が入りすぎないよう、意識してやさしく剃ることもポイントです。
STEP5:保湿をする
髭を剃った後は、肌が敏感な状態になっています。まずは、顔に残ったシェービング剤を洗い流し、やさしくタオルで水分を拭き取ります。その後、美容液や化粧水、乳液、クリームなどで丁寧に保湿することが大切です。
保湿することで肌に潤いを与え、乾燥による肌荒れやヒリつき、赤みなどを防ぐことができます。特に、敏感肌の方は、念入りな保湿ケアを心掛けるといいでしょう。
なお、髭を剃った直後の肌は、肌表面の古い角質が除去されているため、美容液や化粧水、乳液、クリームが浸透しやすく、肌ケアに最適なタイミングといえます。
逆剃りをするなら順剃りの後に適切に行おう
逆剃りには深剃りできるメリットがありますが、肌への負担も大きいため、順剃りの後、慎重に行うことが大切です。基本的には、順剃りで髭を短く整えてから、仕上げとして逆剃りを行います。
また、肌トラブルを防ぐためには、正しい髭剃りの手順を守ることが大切です。洗顔から始めて髭をやわらかくし、シェービング剤を使って順剃り、必要に応じて逆剃り、そして仕上げに保湿を行うことで清潔感のある肌を保てます。
毎日の髭剃りによる負担をやわらげるために、肌にやさしいシェービング習慣を身に付けましょう。
教えてくれたのはこの先生!
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上嶋祐太先生
新宿駅前うわじま皮膚科 院長。浜松医科大学卒。日本皮膚科学会専門医・指導医、認定産業医。東京大学医学部附属病院、東京警察病院、東京逓信病院の皮膚科にて研鑽を積み、形成外科のキャリアも併せ持つ。赤ら顔・血管腫治療のブイビームレーザーや、ホクロ除去、粉瘤くり抜き法手術で数万例に及ぶ豊富な経験を持つ。保険診療、美容医療、スキンケアから個々に合った最適なカスタマイズ治療を得意とする。 |
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