自己処理後に毛が生えてくるとかゆい!理由と対処法を解説

腕や足の毛を自己処理し、しばらくして毛が生えてきたときに「かゆい」と感じたことはないでしょうか。かゆいからといってかいてしまうと、ますますかゆくなることもあります。
この記事では、自己処理後に毛が生えてくるとかゆくなる理由と、その対処法について解説します。
自己処理後に毛が生えてくるとかゆくなる理由
自己処理をした後、毛が生えてくるとかゆくなるのはなぜでしょうか。まずは、かゆみを引き起こす主な原因について解説します。
剃った毛の断面が鋭い
カミソリで毛を剃ると毛の断面が鋭くなりますが、毛が伸びてきたときに、この鋭い断面が肌にふれることがあります。この断面が肌に与える刺激が、かゆみとして感じられることがあるのです。
また、除毛や脱毛後の肌は敏感な状態で、新しく毛が生えてくる際の摩擦や刺激を通常よりも強く感じるため、かゆみとして認識することがあります。特に、断面の鋭い毛が伸びてくるときに、ムズムズとした不快感を生じやすいかもしれません。
埋没毛ができている
自己処理を繰り返すと、毛が皮膚の下に埋もれて成長する「埋没毛」が発生しやすくなり、かゆみを引き起こす原因となります。
埋没毛は、特に毛抜きやワックス脱毛を頻繁に行って毛穴に負担をかけた場合に起こりやすく、皮膚の下で刺激となり、かゆみや赤みを引き起こすのです。
乾燥による刺激
自己処理後の肌はデリケートな状態になっており、乾燥しやすくなります。肌が乾燥すると、外部からの刺激に敏感になり、かゆみを感じやすくなります。
特に、冬場やエアコンの効いた室内では、さらに乾燥が進むため、かゆみが強くなるかもしれません。
誤った自己処理による刺激
古くなったカミソリを使ったり、カミソリで剃るときに力を入れすぎたりすると、肌に目に見えない程度の細かい傷がつくこともあります。
この傷が治る過程でかゆみを生じることがあり、さらに摩擦などの刺激によって悪化することもあります。
毛が生えてきたときにかゆくならないための自己処理のポイント
自己処理後にかゆくならないためには、正しい方法で毛を処理することが大切です。ここでは、かゆみを軽減するための自己処理のポイントを紹介します。
自己処理の前に肌をケアする
自己処理を行う前の肌のケアは、かゆみを軽減する大切なポイントです。特に、カミソリを使う場合は、肌が乾燥している状態で剃ると肌への負担が大きくなります。
カミソリで剃る前には、まず蒸しタオルやぬるま湯を使って肌を温めることで毛がやわらかくなり、肌への負担を軽減できます。特に、入浴後は毛が十分にやわらかくなっているため、自己処理に最適のタイミングです。
また、必ずシェービング剤を使用し、肌を守りながら剃るようにしましょう。石鹸やボディソープは肌を乾燥させやすいため、シェービング剤代わりに使うことはおすすめできません。
毛の流れに沿ってやさしく剃る
カミソリで自己処理をする場合は、毛の流れに沿って剃り、逆反りは避けてください。逆剃りをすると深剃りができるものの、肌への負担が大きく、かゆみや肌荒れを招くかもしれません。
どうしても深剃りが必要な場合には、最後に軽く行う程度にとどめてください。また、同じ部分を何度も剃ると肌への刺激が強くなるため、できる限り避けるのがおすすめです。
自己処理後に肌をきちんとケアする
シェービング後の肌は乾燥しやすく、そのままではかゆみや炎症を引き起こしやすくなります。自己処理後はできるだけ早く、乳液やクリームなどで肌にたっぷりの潤いを与えることが大切です。
また、シェービング直後は肌が摩擦に弱くなっているため、締め付けの強い衣類や、摩擦が起こりやすい素材の服は避け、肌を保護するといいでしょう。
カミソリでかゆくなりやすい場合は除毛クリームを使う
毛が太い方の場合、カミソリで処理すると伸びてきたときにチクチクしやすく、かゆみを感じることがあります。その場合には、除毛クリームで処理するのもおすすめです。
除毛クリームは、ケラチンの特定の結合を切断することで毛を軟化させ、ヘラなどで物理的に取り除くことで除去します。処理した毛先が鋭利にならないため、伸びてきたときのかゆみを軽減することができるでしょう。
自己処理後にかゆみが出てしまったときの対処法
自己処理後にかゆみが出てしまった場合は、肌へのダメージを悪化させないよう、適切な対処が必要です。ここでは、自己処理後にかゆみが出たときの具体的な対処法を紹介します。
かゆくても絶対にかかない
かゆみを感じると、ついかいてしまいがちですが、これは逆効果です。かくことで肌がさらに刺激され、かゆみが悪化することもあります。
もしかゆみが出てしまった場合には、かかずに下記のような対処をしてください。
<かゆみが出た場合の対処法>
・かゆみを感じてもできるだけかかないように意識する
・我慢できないときは、冷たいタオルをあてて冷やすと一時的にかゆみがやわらぐ
市販のかゆみ止めを塗る
かゆみが軽度であれば、市販のかゆみ止めを活用すると効果的です。特に肌が乾燥している場合は、保湿成分が含まれたものを選ぶといいでしょう。VIOの場合は、デリケートゾーン用のかゆみ止めを使うようにしてください。
なお、市販のかゆみ止めは、主に3つのタイプに分かれます。それぞれの特徴は下記のとおりです。
<市販のかゆみ止めの主なタイプと特徴>
・ローションタイプ:さらっとした使用感で、毛がある部位にも塗りやすい
・クリームタイプ:のびが良く、適度に保湿ができる
・軟膏タイプ:油分を含み、乾燥した患部の保護にも適している
かゆみが治らない場合は皮膚科を受診
軽度のかゆみであれば、適切なケアをすれば数日でおさまります。しかし、次のような症状がある場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
<受診を検討すべき自己処理後の症状>
・かゆみが広範囲に広がっている
・1週間以上かゆみが続いている
・赤みや腫れがひどく、熱を持っている
・かゆい部分が化膿している
正しい自己処理で、毛が生えてきたときのかゆみを防ごう
自己処理後、毛が生えてくるとかゆくなるのはさまざまな原因があります。かゆみを防ぐためには、自己処理の前後の肌ケアや正しい剃り方を心掛けてください。もしかゆみが出てしまったら、適切に対処することが大切です。
正しい自己処理方法とケアを実践して、かゆみのない快適な肌を目指しましょう。
教えてくれたのはこの先生!
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川﨑加織先生 皮フ科かわさきかおりクリニック 院長。医学博士、日本皮膚科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医。 「体の内外から美しくなれるクリニック」をコンセプトに、一般皮膚科診療だけでなく美容医療、頭髪治療なども行っている。またウェブ・雑誌での連載、サプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。 |
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